2009年1月30日金曜日

ベーシックインカムは、成立できない机上の空論

今日は、マネーと経済の話をしますが、週間こどもニュース並みに簡単に説明します。

Nakamura Programsの「格言」の中にもあります通り、お金とは権利券であり紙切れです。

つまり、やや乱暴に言うならば、「お金は、いくら印刷して一般に流通させても良い」という事になります。

これから、お金の本質について、非常に重要で、広く一般に知られるべき事を述べます。

仮に、ある国の全員がお金持ちだったとしましょう。当然、みんなは「お金持ちだから働かなくていい」と思っています。

すると、「みんなお金持ちなのに、一人もお金を使う事ができない」という状況になる事がわかります。
(つまり、いくらお金があってもサービスを受けられない。)

お金はいくら刷ってばらまいても構わないのですが、流通しているお金に見合った労働力が存在していないと、お金は、使うという事ができなくなるのです。

現状の金融経済は、こういった観点から作られていないので、しばしばインフレやデフレといった、労働力と金額のふつりあいが起こります。インフレは、労働力に対してお金が強すぎ、デフレは、労働力に対してお金が弱すぎるのです。

つまり、国の経済的に、最も理想的な状態は、

個々人や企業がお金を十分使う事ができ、国の中でお金に対する労働力がピッタリ一致している状態

という事になります。

ベーシックインカムは、こういった根本的な観点から見ると幼稚な案である事がわかります。一言で言うと、ベーシックインカムは、お金が多くなり、労働力が減少するからです。つまり、先に述べたような「お金を持ってるけど使えない」状態になる事が予想されます。

ベーシックインカムを実施すれば、労働力もアップすると性善説的に言う人たちが居ますが、私は残念ながら、どちらかと言えば性悪説支持者です。

また、昨今マスコミが騒がしい給付金については、株式日記と経済展望さんと同じく「うん十万円規模の多額の給付」が望ましいと思います。もともと、存在自体が架空の存在であるお金というものの帳尻など、いかようにでも改変して構わないと思います。(社会が正常に運営されればそれでいいではありませんか。)つまり給付金も、ゼロから産まれた給付金という事にすればいいだけの話です。

今は、労働力が多すぎてお金が足りないという状況ですから、お金を増やせば良いのです。定額給付金の額さえ大きければ、バカな法案だとは私は思いません。むしろ良いポイントを突いています。

国の中の、全金額と全労働力のバランスさえとれれば良いのですよ。小難しい事を言って人をけむに巻くのはいかがあものでしょうか。物事の本質はいつもシンプルです。